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2013年5月21日火曜日

ディストリクト76大会日本語スピーチ部門

5月17、1819日の3日間、名古屋国際会議場において、ディストリクト76の春期スピーチ・コンテストが開催されました。

私たちは、1年に2回、ディストリクト76のスピーチ・コンテストを行います。日本全体のトーストマスターズ・クラブを統括するのがディストリクト76ですから、平たく言えば、全国大会です。全国大会に出場できるのは、3度の予選を勝ち抜いた、たった6人の強者だけです。

この6人をどうやって選ぶのか、予選の方法を説明しましょう。まず、クラブ内コンテストを行います。クラブ内コンテストで勝ったスピーカーは、第2段階のエリア・コンテストに進みます。エリアとは、地理的に近接している複数のクラブで構成される単位です。たとえば、私たち千里クラブは、大阪府下の他のクラブと一つのエリアを形成しています。エリア・コンテストでは各クラブ内コンテスト勝者が集まります。エリア・コンテストで勝つと、ディヴィジョン・コンテストに進みます。複数のエリアを一つにまとめる単位がディヴィジョン(Division)です。千里クラブが属するディヴィジョンは、関西全体と東海地方から中国・四国地方までを含む広い地域です。ディヴィジョン・コンテストで優勝したスピーカーがディストリクト76スピーチ・コンテストに出場します。日本は6つのディヴィジョンに分かれているので、各ディヴィジョンで優勝したスピーカー6人が一堂に会するのがディストリクト76スピーチ・コンテストというわけです。

ディストリクト76スピーチ・コンテストには2つのコンテストがあります。日本語部門と英語部門です。以下に、今回の全国大会日本語スピーチ部門の報告をします(英語部門の報告は別記事)。

千里クラブとして誇るべきことに、今回のディストリクト76コンテスト日本語スピーチ部門に、千里クラブのメンバーであるKJが出場したのです。彼は3段階にわたる予選を勝ち抜き、最後の6人に選ばれたのです。これは応援しに行くしかないということで、私を含め総勢7人が万障を繰り合わせ!?、即席応援団を作り、名古屋まで行って参りました。応援団長のAKは、多忙の合間をぬって特製Tシャツを作りました。コンテスト当日は、7人がそれを着て応援しました。

応援といっても、スポーツの応援とは違い、スピーチの間は静かに聞かなければいけません。いったんスピーチが始まってしまえば、あとは彼のスピーチを固唾を飲んで見守るしかないのです。しかもスピーチ時間は最長でも7分30秒。始まったと思ったらすぐ終わってしまいます。でも、この時間は濃密でした。スピーチをしたKJ本人はもちろんでしょうけど、ステージ近くの席に陣取った私たちも彼の一語一語、一挙手一投足にじっと集中しました。

KJのスピーチは、彼が高校生時代に負っていた身体的コンプレックスについてでした。それは解消することはできない種類のものだが、ある人の導きによって、そのコンプレックスを別の角度から見れるようになったという話でした。

クラブのメンバーである私たちは、そのスピーチを予選の各段階で何度も聞いていたので、話の展開等は知っていました。それでも、国際会議に使われる大きなホールのステージに立ち、照明を浴びて熱演するKJの雄姿を見ていると、知っているはずの展開のことなどは忘れて、初めて聞くような感覚で約7分のスピーチに聞き入りました。

他の5人のスピーチもすばらしいものでした。それぞれのスピーチの内容を一言で紹介すると、父親との確執とその超越、死の迎え方、社会的役割を演じることについて、人生における輝きの意味、褒めることの大切さ、でした。どのスピーチも三度の予選を勝ち抜いただけのことはあります。ただじっと聞き入ってしまいました。私はクラブで仲間のスピーチを聞くときは、わりと醒めた意識で、批判的視点を持って聞くのですが、われらがKJを含めた6人全員のスピーチは、そんな普段の私の傍観的なスタンスをとらせてくれませんでした。ただただ、スピーチに聞き入ってしまいました。月並みな言い方ですが、すべてのスピーチが文句なくすばらしかったのです。

しかし、これは戦いです。勝負です。優勝者を決めなければいけません。審査員は、各スピーチを100点満点で点数にします。それを集計して、優勝、第2位、第3位のスピーカーが表彰されます。

KJは第2位を獲得しました。優勝したのは、人生における輝きを話したスピーカー、第3位は、褒めることについて話したスピーカーでした。

KJ自身は2位という結果をどのように受け入れたのかは、他人には分かりません。純粋に喜んだかもしれないし、優勝を逃したことに落胆したかもしれません。聞いたって、正直には話さないでしょう。それはそれとして、彼が2位という結果を得たことは事実です。私たち千里のメンバー、さらにKJを知る他クラブに所属するメンバーは、KJが得たその事実に対する歓びを会場で分かち合いました。

次のディストリクト大会は、11月に福岡市で開催されます。KJに続くべく、福岡のステージを目指して千里クラブの各メンバーは精進に励みます。

最後に表彰式のKJの写真を紹介して報告を終わりたいと思います。左はディストリクト76会長、右は2011年の国際大会(注:各ディストリクトの勝者が集う世界大会)で第2位に輝いた中国のトーストマスター会員で、基調講演のために名古屋に来ていただきました。



(執筆:スティーヴ)
   

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